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2020年8月15日土曜日

日本における新型コロナウィルス のファクターXに関するBCGワクチンについて

 前回に引き続き、新型コロナウィルス に関するキュレーション記事です。

 新型コロナウィルス は、その感染力や重症化率、死亡率に地域ごとの差があることが分かっています。特に日本は、欧米諸国に比べてその被害が少ないと言われています。その要因は不確かなため、「ファクター X」という通称で考察がなされています。そのファクター Xとして考えられるものについてのまとめです。

ファクターXの可能性① BCGワクチン

日本での新型コロナウィルス の重症化率や死亡率が低い要素として、小児期に行うBCGワクチンの予防接種が功を奏しているのでは無いかという説です。

BCGワクチンを積極的に予防接種として行っている国ほど、新型コロナウィルス の影響力が低いというデータがあります。

特に注目するべきなのは、BCGワクチン予防接種の方向性が違っていた旧西ドイツと旧東ドイツに関する新型コロナウィルス の影響の違いに関する研究(出典:ニューズウィーク日本版:「BCGは新型コロナによる死亡率の軽減に寄与している可能性がある」と最新研究)が興味深いです。旧西ドイツ(BCGワクチン任意接種):旧東ドイツ(BCGワクチン全例接種) で、旧東ドイツの高齢者の方が罹患率・死亡率が高いとのことでした。

ただし、逆の意見としてイスラエルで30万人を対象とした、BCGワクチン接種をした人としていない人とを比較した調査では、感染率・死亡率に大きな差は見られなかった(出典:SARS-CoV-2 Rates in BCG-Vaccinated andUnvaccinated Young Adults)という結果もあります。

BCGワクチンが新型コロナウィルス に対して効果がある理由としてもまだ研究の途中と考えられますが、BCGワクチンによって自己免疫が高められることが、結果として新型コロナウィルス に対する抵抗力も高めたからということが一番の理由と考えられるかもしれません。

また、BCGワクチンにも種類があり、その中でも日本株(Tokyo株)、旧ソ連株を接種した国の新型コロナウィルス の影響力はそれ以外の国に比べて低いという説もあります。そのため、まだBCGワクチンと新型コロナウィルス に関する研究は必要と言えるでしょう。

※BCGワクチンは小児が接種するものであるため、パニックになり大人が接種をしようとすると、本来必要な小児に供給がされなくなりますので気をつけてください。

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